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■ 「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」を知っていますか?



私たちが体を動かすことができるのは、骨、関節、筋肉、神経などの運動器が連動しているからです。その運動器のどれか一つでも働かないと体はうまく動きません。それら"運動器の障害のために立ち座りや歩くことが、困難になった状態(移動能力が低下した状態)をロコモと言います。


ロコモかどうか、簡単な7つの質問に答えてみてください。

1、 片脚立ちで靴下がはけますか?

2、 家の中でつまずいたり滑ったりしますか?

3、 階段を上るのに手すりが必要ですか?

4、 横断歩道を青信号で渡りきれますか?

5、 15分くらい続けて歩けますか?

6、 2㎏程度の買い物をして持ち帰るのが困難ですか?

7、 家のやや重い仕事が困難ですか?(掃除機の使用やふとんの上げ下ろしなど)


 一つでも当てはまれば、ロコモの心配があります。

「私はまだまだ大丈夫」と考えている方が多いと思います。しかし、骨、関節のピークは、20~30歳台で、40~50歳代で体力は低下し、60歳以降思うように動けなくなってしまう可能性は誰にでもあります。筋肉や骨には、程よい運動が必要です。スポーツのし過ぎや、体重の増加はかえって関節を痛めてしまうことがあります。また、運動不足ややせすぎは、骨や筋肉を弱くしてしまいます。どの年代でも程よい運動習慣が必要なのです。


 運動習慣で最も身近なのは、ウォーキングです。ウォーキングは続きやすくいい運動ですが、さらに2つのロコトレ(ロコモーショントレーニング)を追加すればなおいいでしょう。


 2つのロコトレとは、バランス能力をつける「片足立ち」と、

下肢筋力をつける「スクワット」です。


 たった2つの運動なのでできるだけ毎日続けましょう。詳しくは、ロコモチャレンジ推進協議会のホームページ www.locomo-joa.jp をご参照ください。



ロコモを防ぐ運動「ロコトレ」
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 ロコモの原因になる整形外科疾患はいくつかありますが、骨粗しょう症(骨が弱くなり骨折しやすい状態)、変形性膝関節症(膝関節の軟骨が減って痛みが出て動きが悪くなる状態)、腰部脊柱管狭窄症(背骨の変形や椎間板が減り、神経が圧迫された状態)と診断されたことがある方は自分がロコモでないか特に気を付けてください。


 ロコモの予防と改善のために早めの対処をして、生涯元気に歩き続けることのできる体作りを始めましょう。

(えじま整形外科クリニック 恵島之彦)

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